こんにちは。塾長です。
主に車で寝泊まりする事を「車中泊」と言います。
ホテル予約の煩わしさがなく、宿泊費が格安、若しくは無料というのが最大の特徴ですが、それには承諾しなければならない「条件」や、知らなければいけない事がいくつかあります。
今回は車中泊にこれから挑戦しようとしている方や、車中泊の情報が欲しい人に向けて発信していきます。
「車中泊」の特徴
冒頭でも触れたように、車で寝泊まりすることが「車中泊」です。
クルマがホテルの役割を果たすので、宿泊費がかかりません。
場所によっては駐車料金がかかる所もありますが、ホテルの宿泊費と比べれば格安になるというのがまず大きな特徴です。
それをふまえて、いくつかの「条件」がある事を心得なければなりません。
眠るのに違和感
車で眠るのにはシート、若しくは荷室になりますから、当然ベッドで寝るより違和感を覚えるでしょう。
特にシートは運転姿勢をある程度キープする役割もあるため、寝返りなどの時は窮屈さを感じることもあります。
その寝苦しさがクリアできれば、車中泊の基本的な条件をパスした事になるといえるでしょう。
お風呂やトイレが意外と不便
一泊二日程度のショートステイならば然程気にならないかもしれませんが、中~長期の滞在の場合は意外と不便に思うのが「お風呂」や「トイレ」です。
トイレがある場所は多いですが、いちいち車から出なければならず、そのたびに施錠は必須です。
お風呂も併設している所は増えてきているとはいえ、まだまだ少ないのでスーパー銭湯などを利用するのが一般的です。
その煩わしさこそアウトドアの醍醐味なんですけどね。
気温に注意
いわゆる「暑さ」「寒さ」です。「寒さ」は考え得る対策でそれなりに凌ぐ事が出来ますが、「暑さ」はどうにもならないのが厄介な所です。
車中泊におけるマナーとして、「夜中はエンジンをかけない」とされています。
近隣住民に対する配慮のためですが、夏場の熱帯夜でそれはかなりキツイです。
窓を全開にすれば多少の空気の循環にはなるものの、虫や痴漢という招かれざる客まで循環してしまいます。
トラブルになるリスクを孕んでいる
意外かもしれませんが、このことを心得て対策していないと、かなりの確率で被害に遭ったり、逆に迷惑をかけてしまったりすることになります。
ここはシッカリ押さえておきましょう。
車中泊に最適な車両の紹介
車中泊の概要はご理解いただけたでしょうか。
次は、車中泊に最適な車両を紹介していきます。
ぶっちゃけキャンピングカーが一番最適なんですが、お値段が高級車並みですし、車格も大きくなりますから、所有するにはハードルが高いですよね。
なので、今回は「乗り慣れた自分の車」というコンセプトのもと、ランキング形式で発表します。
1位 トヨタ ハイエース
これはもう文句ナシの1位ですね。
主に建設現場をはじめ、様々な現場で活躍する「職人御用達」の車両です。
建設現場といえば、地面が不整地の場所も多く、そんな場所にも乗り付けられる強靭な足回りとパワフルなエンジンを持ち、商売道具を余すことなく積むことができる広大な荷室を備えたハイエースは、職人の「ニーズ」を掴んで離しません。
そんな職人たちが証明する使い勝手です。
車中泊に持ってきてもその実力は折り紙付きで、キャンピングカーのベース車両として多く採用されているのも頷けますよね。
2位 三菱自動車 デリカD:5
アウトドアの定番、車中泊はもとより山、川、海、キャンプとアグレッシブなレジャーなら「何でも来い」なのがデリカです。
少しの段差などものともしない足回りと、強力なエンジンで武装したこの車は、どんな所でも連れて行ってくれるでしょう。
そして1BOX系ミニバン特有の車内空間は、一通りのアウトドア用品を余裕で積める積載能力を持っています。
自然を満喫しながらのキャンプによし、非日常を楽しむ車中泊にもよし、なのです。
このデリカ、なぜそこまでアウトドアに強いのかというと、パリ・ダカでの活躍を語らずに説明は難しいでしょう。
パリ・ダカールラリー、通称パリ・ダカ。
フランスのパリをスタートして、セネガル共和国のダカールをゴールとする「世界一過酷なラリー」と言われているレースです。
そこで日本の三菱としてメイン出場したのが、パジェロです。
デビューの翌年からパジェロはパリ・ダカに参戦。
ステージを移した「リスボン(ポルトガル)・ダカール」で「サポートカー」として追走していたのがデリカ-D:5だったんです。
強豪各チームがサポートカーにもSUVを投入している中、三菱はデリカD:5を投入し、全く引けを取らない実力を発揮したと言います。
そんな経歴の持ち主ですから、ちょっとやそっとのアウトドアなど「可愛いもの」となってしまうんでしょう。
3位 ダイハツ ウェイク
ここで今時の車中泊のトレンド「軽自動車」のランクインです。
一昔前は、軽自動車で車中泊は考えにくいものとされてきました。
軽トラックを改装したキャンピングカーでも、ショートステイ用としてしかみなされなかったものです。
それが今では軽自動車の規格が改善され、ハイトワゴンでも十分なスペースを確保できるようになり、維持費も割安なことから若者を中心に人気が高まり、トレンドにまでなったというわけです。
さて、このウェイクはタントをベースに造られており、特筆すべきはその室内高。
1455㎜の高さを誇り、荷室の高さも1140㎜でスペース効率は優秀です。
工夫次第で、大人2人の車中泊でも難なくこなせることができるでしょう。
4位 スズキ ハスラー
スズキがリリースする都会派SUVのハスラーは、軽自動車にしてアウトドアに特化した造りで大人気を獲得したクルマです。
限られた空間を最大限利用するために、最大11か所の収納スペースがあり、ラゲッジスペースには、オプションパーツを取り付けられるユーティリティナットが6か所設けられ、別売りオプションにはなりますが簡易テーブルの設置やミニランタンの吊り下げ等が可能になります。
シートアレンジも多彩で、フルフラットにはならないものの、販売店オプション(別売り)のクッションやフラットマットなどがあれば簡単にベッドスペースができあがります。
ラゲッジスペース側からシートの背もたれを畳めるのも便利なポイントですね。
5位 HONDA N-BOX+
HONDA技研工業は、アクティブなカーライフを新提案する「N」シリーズを発表しました。
その中でも、軽ハイトワゴンの常識をひっくり返し、よりアウトドア色が強かった「N-BOX+」が飛び込んできました。
と言うのも、各乗用車には特殊仕様車として「福祉車両」の設定がありますが、このN-BOX+は、その福祉車両をベースに標準仕様車にしたようなもので、最初から車椅子を積めるようにラゲッジスペースの床を斜めにしています。
それをHONDA独自の「センタータンクレイアウト」が可能にしました。
通常は福祉車両の場合、斜めの床にするためにはどうしても燃料タンクの変形、若しくは位置移動を余儀なくされ、コストがかかる上に少し窮屈になるのが通説でした。
そこをHONDAは燃料タンクを最初から車体の中心部付近に設置する事でコストをかけずに斜め床の量産に成功しました。
そのため、別売りオプションのアルミスロープを付けるだけ(施工はディーラーに依頼)で福祉車両に早変わり。
そうでなくても、斜め床に出来たスペースを付属の間仕切りでアレンジする事で「もう一つの荷室」にすることができます。
勿論、特許技術です。
さて、肝心のシートアレンジですが、付属の間仕切りを使い、そこそこのフラットにはなるようですが、前席の方に少し段差が出来ます。
クッションで調節する程度でフルフラットにし易い車両と言えますが、2017年に販売が終了してしまった惜しいクルマでもあります。
6位 トヨタ VOXY
ミドルサイズミニバンの代表格、トヨタ自動車のVOXYが乗り込んできました。
特筆すべきは、その走行安定性にあります。
背が高く、ミドルサイズ枠ギリギリまで使われた車格ゆえに、「ロール」と言われる横揺れが1BOX系ミニバン最大のネックでした。
それをマクファーソン・ストラット式コイルスプリングをフロントに、トーションビーム式コイルスプリングをリアに採用する事で少し硬めでありながらしなやかなハンドリングになり、横揺れをマイルドに抑えられています。
さらにVOXYはミニバン特有の室内空間の広さを有効に使っていて、セカンドシートのスライド幅が最大810mm、ワンタッチで荷室をアレンジできるサードシート、後列シートを倒せば大柄な人でもゆったりできる車中泊スペースが出現するといった意外にもアウトドア仕様だったりします。
ただ、フルフラットではないので、クッションやマットで調整する必要はあるでしょう。
7位 HONDA フリード+
「ちょうどいい」をテーマに開発されたフリード+がランク入りです。
「コンパクトミニバン」という新しいカテゴリーで活躍するフリードは、一定のサイズを必要としながらも、そんなに大きなサイズでなくていい人達のニーズに応え、「ちょうどいい」を追求して造られたミニバンです。
そんなフリードをベースに3列目シートを廃止し、ラゲッジスペースを拡大したのが、フリード+です。
フリードの「ちょうどいい」をそのままに、3列目シートをなくしたことでほぼフルフラットな車中泊スペースが実現されています。
実はスペックをよく見てみると、ただフリードの3列目シートを外しただけではないことが見て取れます。
同じグレードのフリードと比べると、フリード+は10kgも重くなっているんです。3列目シートがないのに、です。価格もフリード+が少し高くなっていました。
これは、リアや両サイドの開口部を広げたことによる剛性不足の補強のためで、重量と引き換えに使い勝手を追求した結果と言えます。
インテリアもフリードとは異なるモノトーン調の物を採用したり、メーターの視認性の向上が図られており、フリードの進化版と言えるでしょう。
8位 スズキ エブリィワゴン
軽自動車で車中泊と言えば、やはり「軽箱」と呼ばれる1BOX型軽自動車は外せませんね。
その理由としては、軽自動車でありながらも広大な荷室を備える収容力にあると言えます。
8位に喰い込んだエブリィは、前席をそのままにして2列目シートを畳めば、大人が足を延ばして寝ることができる広さをフルフラットで実現しており、軽自動車とて侮れないものでしょう。
「商用車」のイメージが根強い軽箱ですが、一般仕様に仕上げたエブリィワゴンは商用車がベースとは思えないインテリアで、「乗る人」を意識した造り込みがされている印象です。
また、インパネシフトやベンチシート、足踏み式サイドブレーキの採用で前席空間の圧迫感をなくしているところも、細かいですが見逃せないポイントとなりますね。
9位 日産 キャラバン
1位のハイエース最大のライバル車種として有名なのがキャラバンです。
昔の2台は、性能、インテリア、耐久性にかなりの差があり、ハイエースがダントツの人気でしたが、キャラバンも進化し、今やハイエースに迫るクオリティにまでのし上がってきました。
ユーティリティにおいての差は縮まりつつあるものの、やはり長年二番手に甘んじてきたイメージはなかなか拭うことはできないようで、ハイエースのブランド力には及ばないのが残念なところです。
しかし、室内空間、フラットなスペース、ユーティリティナットによるカスタマイズが多彩など、車中泊目線で見ればとても魅力的な車なので、密かなファンも少なくはありません。
10位 HONDA オデッセイハイブリッド
ちょっと意外かもしれませんが、HONDAのオデッセイハイブリッドが滑り込んできました。
かつてトヨタのエスティマを震え上がらせた(マーケティング上ではありますが)HONDA渾身の意欲作として知られるオデッセイは、このモデルで5世代目となります。
室内空間としては、ステーションワゴンを少し広くした程度のもので、ボンネットを設けるステーションワゴン派生型ミニバンと言われています。
なので、車中泊ができなくはありませんが、積載能力は1BOXミニバンに及ばず、シートアレンジも限られたものとなってしまいます。
「車中泊には不向きなんじゃない?」
と、思われるでしょうが、ファミリーではなく「大人限定」とすれば十分に快適な車中泊が可能なんです。
それを実現できたのは、上級グレードに設定された「プレミアムクレードルシート」です。
上質な生地にマッサージチェアのような包容力満点のスタイルは、旅客機のファーストクラスのシートさながら。
リクライニングして背もたれを倒せば、オットマンが連動してせり上がり、背もたれの中間部分が更に起き上がる「中折れ機構」が備わっています。
加えてフリードと同じ特許技術「センタータンクレイアウト」が採用されているため、3列目シートは床下格納式なので、2列目シートを目一杯下げてリムジンモードを楽しんだり、工夫次第で荷物の量に苦労する事は少なくなるでしょう。
さらにハイブリッドのため、100V電源をとる事ができ、ポータブル冷蔵庫や小型クーラーなどの家電製品を使う事が出来ます。
これはアウトドア的にはとても魅力的な装備ですね。
ただ、5世代目となり、熟成の極みに近しいため、いいお値段するのがネックと言えるでしょう。
コメント
[…] 車中泊初心者に朗報!失敗しない車中泊にするためのノウハウを公開 […]