タイヤのサイズはどこを見るの? 失敗しないタイヤの選び方とは

自動車

こんにちは。塾長です。

皆さんはタイヤの交換、どうされていますか?

大体ショップにお任せかな。

ディーラーでお願いしてるわ。

ほとんどの方が以上のケースではないかと思います。

ここで突然ですが、タイヤと言うものに少し詳しくなってみるというのはいかがでしょう。

と、言うのも、車の「安全性」「操作性」「乗り心地」のほぼ全てを下支えしているのが「タイヤ」だからです。

今回は、車の基礎となるタイヤについて解説していきます。

タイヤのサイズはここを見る

まずは基本的な事からいきましょう。

よく耳にする「○○インチ」といったタイヤのサイズ。これはタイヤの側面に刻印されているんです。

それだけではなく、「製造年月」「偏平率」「種類」「タイヤ幅」など、タイヤに係る情報がほぼ刻印されています。

画像:goodyear

日本で流通しているタイヤには必ず上記画像のような箇所があるので、車を所有している方は、是非愛車のタイヤを見てみてください。

新しい発見になるかもしれませんね。

各数字の読み方

サイズの場所がわかっても、数字とアルファベットが並んでるだけなので、その意味を知らなければ、チンプンカンプンですよね。

と、いうわけで、各項目ごとに以下にまとめてみました。

タイヤ幅

一番左に来る数字です。「215」なら、「215mmのタイヤ幅」ということになります。

偏平率

タイヤの断面幅に対して、真横から見た時の「高さ」の比率で、%で表されます。

「タイヤの幅に対して、高さが50%」➡215×50%=107.5mmとなります。

因みに、「インチUPする=偏平率を下げる」となり、インチUPするとタイヤの外径は同じでもタイヤを横から見た時に「薄く」なります。

画像:ブリヂストン

タイヤの区分

真ん中に来るアルファベットは、タイヤの区分を表しています。

「R」であれば「ラジアルタイヤ」で、現在流通しているほとんどのタイヤがこのタイプです。

「SNOW」「STUDLESS」「M+S」であれば「スタッドレスタイヤ」などの冬タイヤです。

10t以上の大型重量級車両や航空機などのタイヤに使われている「バイアスタイヤ」というのもありますが、ここでは一般車両に向けた記事ですので割愛します。

製造年月は読み方がある

製造年月も刻印されていますが、4ケタの数字で表されており、見方が少し独特になっています。

例えば、「2017」と刻印されている場合、まず「20」と「17」で分けます。

前の2ケタである「20」は月の週を表し、「20週目に製造された」ことを意味します。

ひと月の週が4週間なので、20は「5月の始め」ということになります。

後ろの「17」は西暦で、そのまま「2017年」となり、この場合、

「2017年5月の始めに製造されたタイヤ」となります。

タイヤの種類

タイヤにも種類があることは広く知られている所ですが、細かく見ていくと意外と多いんです。

一般的に使われるタイヤで解説していきましょう。2~3種類だと思っていた人は驚かれるかもしれませんね。

ラジアルタイヤ

現在流通している「普通のタイヤ」です。

タイヤのゴム内部にある「カーカス」と呼ばれる補強材の配置が放射状になっていることから「ラジアル」と名付けられたようです。

ラジアルタイヤの前身「バイアスタイヤ」よりも割高にはなるものの、一般用途に適しているため、一部を除き普通のタイヤはほぼ「ラジアル」です。

スタッドレスタイヤ

雪が降った時の路面に対応したタイヤがスタッドレスタイヤです。

ひと昔前は、スタッドレスタイヤ+タイヤチェーンの組み合わせが安全とされていましたが、技術革新がなされた現在は、チェーンがなくても十分に効果が発揮されるようになっています。

特に危険とされている「アイスバーン」でも操作性や乗り心地を犠牲にすることなく「止まれる」効果があり、雪道の走行がより安全になり易くなっています。

とは言え、雪道の走り方の大原則は変わらないので、「じわっと発進」「余裕のブレーキ」を心がけましょう。

Sタイヤ

簡単に言えば、「公道で使えるレーシングタイヤ」です。

タイヤの溝は申し訳程度にあり、普通のラジアルタイヤよりも浅く彫られています。

これは路面のグリップ力を極限まで高めるためで、サーキット走行する場合によく使われます。

そのためタイヤとしての寿命が短く、「使わなくても痛む」とメーカーが言っているくらいなので、鮮度が命のタイヤと言えるでしょう。

また、公道での使用が認められているものの、乾いた路面以外の路面コンディション下では性能がガタ落ちし、危険なため、事実上の競技専用タイヤとされています。

これは少し一般的とは言えませんが、Sタイヤの概要とリスクを知ってもらいたくて載せました。「中古車のスポーツカーを買ったらSタイヤが付いていた」事例が実際あったので、そんな時はすぐに市販のスポーツタイヤに交換するのがベターですね。

エコタイヤ

ラジアルタイヤの一種で、「転がり抵抗」を極限まで減らすことで燃費の負担軽減に貢献する、今のトレンドになるほど注目されているタイヤです。

前述のSタイヤのように、「何かを極めれば何かが犠牲になる」わけではなく、エコタイヤの場合は、「燃費を向上させながらタイヤとしての性能をどれだけ維持できるか」がキモになっていて、グレーディング(等級制度)によってラベリングされています。

転がり抵抗値は、大文字アルファベット「AAA」「AA」「A」「B」「C」の5段階で表記されています。

ウエットグリップ性能は小文字アルファベットで「a」「b」「c」「d」の4段階で表記されます。

転がり抵抗を抑えることで犠牲になるのが「濡れた路面でのグリップ力」なので、この比率を基に「AAA-a」に近いほどエコタイヤとして優秀であることを示しています。

因みに、「A」以下の表記だとエコタイヤとはならないのだそうです。

オールシーズンタイヤ

全天候型タイヤと呼ばれることもあるように、どんな天気でもバランスよく対応できるタイヤです。

「晴れ」「雨」「雪」を想定していますが、それぞれの性能をバランス良く配しているため、「高性能」を望んではいけないタイヤとも言えます。

シャーベット状の雪道や、舗装されていないドロドロの泥道でも対応する「M+S」表記のあるものもありますが、基本的に「スタッドレスタイヤではない」ので、雪が降り出したらスタッドレスタイヤに替えるのが望ましいでしょう。

車種別にも最適なタイヤがある

タイヤの基本的な種類はご理解いただけたでしょうか。

次は、車種別に見た最適なタイヤを見ていきましょう。

これがミスマッチだったりすると、燃費が悪化したり、かたよった減り方をしてしまったりする原因にもなり得ます。

一つの情報だけを鵜吞うのみにしてしまわず、広く情報を得たうえで、タイヤのプロのアドバイスを聞いて判断されることをお勧めします。

軽自動車

軽自動車は、その規格にしばられているために、コストダウンを余儀なくされている箇所が少なからずあるものです。

ボディの鉄板の薄型化や、密閉性の甘さなどがよく挙がります。

このことから、「静寂性」と「乗り心地」の2点を重視したタイヤがベストマッチであると考えられます。

今の軽自動車はタイヤに頼らずとも燃費性能が良く、シャシー(骨格)もしっかり造り込まれているため、一定の走行性能は満たしています。

なので、どうしてもまかないきれない部分をタイヤの性能でカバーする考えもアリだと思います。

静寂性を追求したタイヤとして、こちらのダンロップ「ル・マン5」はオススメです。日本でも有名企業なので安心感もありますね。


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セダン

世界的にも一番ポピュラーな車の形がセダンです。

それがゆえに、最も選択の幅が広いのがネックとなってしまいがちでもあります。

基本的には、一定の水準を満たしたものであれば、それなりの性能で走ってくれますが、かといって極端に安価なタイヤをチョイスしてしまうと、交換時期が早まったり、最悪の場合パンクやバーストのリスクが付きまといます。

なので、価格と性能のバランスを意識して、そこから燃費性能を高めたものにするか、乗り心地を重視したものにするか、スポーティ指向なものにするかを選んでいくスタイルが堅実的かと思います。

各性能が高次元でバランスされているタイヤとしてオススメなのが、ファルケンの「アゼニスFK510」です。決めあぐねいている方は是非ご検討を。(※ホイールは付いてませんので、あしからず。)


ファルケン(FALKEN) サマータイヤ AZENIS FK510 225/45ZR18 95Y XL 新品1本 2254518

ステーションワゴン(ハッチバック)

セダンのトランクを座席部分(キャビン)と一体化させたタイプのステーションワゴンやハッチバックは、基本的にセダンと似通った性能と言って良いでしょう。

しかし、後輪部分に荷物が乗るため、少し耐久性のあるものにするのが効果的と思われます。

言っても、そんなに荷物なんて載せないよ。商用車じゃないんだし。

なんて方も、強めのタイヤにする方が良いのです。

なぜなら、セダンはトランクの形がボディの剛性に一役買っているのに対して、ステーションワゴンはセダンのトランク程の剛性が確保しづらいからなんです。

スバルの「レガシィ」や、HONDAの「シビックtypeR」など、レースカテゴリーで活躍した経緯のある車両は例外となりますが、一般的なワゴンタイプの車はその傾向があると言えます。

なので、剛性不足による負荷が最終的にどこに来るかと言うと、末端であるタイヤということになり、燃費の悪化は勿論、乗り心地も不快になるケースも出てくる可能性も懸念されます。

以上の事から、「乗り心地」に特化したタイヤのチョイスが望ましいということで、「快適」をウリにした「コンフォートタイヤ」の中でもブリヂストンの「レグノGR-XⅡ」がおススメです。


ブリヂストン(BRIDGESTONE) REGNO GR-XII 215/55R17 094V PSR07714 新品1本

※これもホイールは付きません。

スポーツ

走行性能に特化したスポーツカーは、普通のセダンよりもタイヤにかかる負荷が大きくなりがちです。

そのため、スポーツ走行を想定して造られた「ハイパフォーマンスタイヤ」がチョイスとして望ましいでしょう。

車の基本性能は「走る」「止まる」「曲がる」の3つのアクションです。

スポーツ走行は、そのすべてがハイレベルになるため、耐久性の高い物でないと本来のパフォーマンスを発揮できないばかりか、燃費の悪化や、サスペンションなどへの謎の悪影響がある可能性があり、積み重なる事で軽視できない状況になる事も十分あり得ます。

サーキット走行をメインに使われるのであれば「Sタイヤ」もアリですが、公道に出る時は公道用のタイヤに履き替えるのが前提となります。

以上の事を踏まえ、普段使いから、サーキットでのちょっとした走行会までをカバーできるタイヤがスポーツカーにマッチすると言えるでしょう。

となると当然お値段も良い値がついてしまうところですが、上級グレードと言えど性能的にはプロでないと分からないレベルであることも少なくないので、中級グレードでも条件を十分満たせる性能は持ち合わせていると言えます。

ここまでくれば、どれも素晴らしい性能をうたっているものが軒を連ねることになりますが、その中でもオススメなのが、ブリヂストンの「ポテンザ S001」です。

レグノシリーズで採用されている「サイレントACブロック」を採用する事で、スポーツタイヤでありながら静寂性が向上されており、「履き替えたらマフラーの音がうるさくなった」との声もあるほどなので、一度検討されてはいかがでしょう。


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※現在は絶版となり、後継モデルの「ポテンザS007」がリリースされていますが、やはりいいお値段なので。

ミニバン

大きめのボディに人数と荷物を載せれるミニバンは、ファミリーカーとして日本では絶大な需要がありますね。

しかし、その大柄な車体がゆえに車重が重く、高さもあるためロールと呼ばれる「横揺れ」はミニバンの宿命とされています。

メーカー各社、シャシー(骨格)の設計や、サスペンション、スタビライザーといった足回りの強化でロールの低減を図っていますが、最終的な「支え」となるのは、やはりタイヤとなります。

加えて、重たい車重を如何に止めるかも重要になってきますので、ブレーキ性能のアシストの面もチェックを入れるべきでしょう。

以上をふまえ、一番の人気となっているのが、ヨコハマの「ブルーアース」RV-02です。

車のブレーキに対して優秀な応答性能を発揮し、専用開発された「ナノブレンドゴム」を採用する事で、耐摩耗性と燃費性能、特に濡れた路面でのグリップ性能が向上し、エコタイヤ指標「A/a」を獲得しています。

加えて、独自のタイヤパターンによって静寂性も確保されていることからミニバンオーナーの厚い支持を得ています。


ヨコハマ(YOKOHAMA) 低燃費タイヤ BluEarth RV-02 215/60R17 96H 新品1本

SUV

SUVとは、「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」の略称で、直訳すると「スポーツ用多目的車両」となり、一般的にはSUVと呼ばれます。

三菱のパジェロやトヨタのハリヤー、日産のサファリなどが該当し、悪路走破性を意識した車両のイメージですが、ユーザビリティーとしてはそこまでハードな道を走るケースは少なく、スタイリングを楽しむ傾向があると言えるでしょう。

また、最近ではアウトドアブームもあってか「ファミリーカー」としてSUVを選ぶ人も増えてきているため、家族の安全を図る意味でも、タイヤのチョイスは重要になってきます。

まず、SUVの特徴として「4WD」であることがあります。

元々は舗装されていないハードな道を走るために生まれたスタイルなので、SUVはほぼ4WDとなっており、どうしても車重が重くなります。

その重量を支えるタフネスと、高めの車高を許容するタイヤ幅がポイントになってきます。

実は、ミニバンでも紹介したヨコハマの「ブルーアース」RV-02もSUVに適したタイヤなんですが、同じく支持があるのがTOYOのPROXES CF2 SUVです。

ワイドトレッド化することで優れた操縦性と乗り心地を発揮し、パターンの溝を広げることで排水性を高め、ウエット性能を確保しています。(エコタイヤ表記A/b)

さらに「コストパフォーマンス」が良いのも見逃せないポイントですね。


【4本セット】 17インチ TOYO(トーヨー) サマータイヤ CF2S SUV 225/65R17 102 新品4本

まとめ

今回は車の根幹「タイヤ」について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

タイヤは、車の「安全性」「操縦性」「乗り心地」を一番下支えしている存在です。冒頭でも触れました通り、だからこそタイヤについて今一つの「リスペクト」をすべきなのだと思います。

この記事が皆さんの車に対する意識が少しでも良い方向に変わって行く一助になれたら、幸いです。

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